現状

3月11日14:46、私は東京板橋区の自宅におりました。
前の日に小林さんのポツネン東京公演に行ってましたので、夜遅くの就寝だったので目は覚めてたのですが、べッドの中でボーとテレビを見ておりました。と、下からゆるい感じの揺れ*1を感じてすぐ「地震だ!」と気づき飛び起きてとりあえず周りに倒れて危険なものはないのでその場で待機、するとみるみると大きくなる揺れ「これは今までの地震と違うデカい!」と直感、必死で壁に身を寄せて耐えました。その間戸棚から出てる本やCD、動く家具、倒れる音を激しい揺れの中で見ている恐怖といったらもうホントに「これはもうダメかもしれない」と本気で思いました。でも何とか助かりたいとも思い「お願いだから止まってくれ!」と必死で祈りました。
 長い揺れの後ようやく止まり、テレビは付けたままだったのでその後すぐに地震速報に変わり震源が東北のほうであることが分かりましたが、もうとにかく私がパニックでもう怖くて一人で家に居られなかったので「落ち着け私とりあえず逃げる準備を」と近くにある服を着てコート羽織ってカバンに水とパンだけ入れて避難できるところへ行こうと外に出ました。そうするとまだ外はそんなに人がいなくてフラフラ歩いているとかなりデカい余震が来て立ってられないくらいの大きな余震に、やっとただ事ではないと感じる人が多かったようで家の外に出てくる方が明らかに増えまして、私はその後近所の公園に人が集まっていたのでその場で待機させてもらうことにしました。そして普通ではない余震の多さに「これは本格的な震災なんだと」やっと実感が沸いてきて持ってきていた携帯のワンセグからニュースを見てると「大津波情報」が大々的に報道されていて、そのとき私は震源近くのどこかの県一角ぐらいの話だろうと思っていて、でもよくよくニュース見てると日本地図丸ごと太平洋側が警報範囲になっていたので「なんでこんなに範囲が広いの?」と不思議に思ってましてまだ今起こっていることの全貌が飲み込めてなかったので、その後各地を襲う大津波の映像がどんどん映し出されてきて言葉を失いました。
 それからずっとニュースを見つつ周りの状況を見つつ「今自分はどうしたらいいのか?」を考え始めました。家を出る前に電気が止まってないこと水も出ていたことも確認できていたので、地震発生時から3時間くらい経ってくると余震の数と強さもおさまってきていたこと、あと東京は震度5強だったが自宅はまったく損傷がないことが分かっていたので「今は自宅が安全で情報収集が大事だと」判断して自宅へ戻ることにしました。
 自宅に戻るととりあえず散乱してる物はあるものの大きな被害は全くなくガスの復旧作業もしたところ問題なくお湯も出たのでライフラインが問題なければ自宅にいるのが安心だと落ち着くことができました。そしてテレビでものすごい大きな地震の規模と津波の現状がやっと分かってきて、本当に壊滅状態だという恐ろしい事態になっていることに改めて恐怖も感じてきて、とにかく事が起こってしまったんだと呆然とニュースを見ていることしかできませんでした。
 その後福岡の複数の友人から無事を心配してくれるメールが多く届き、「あ、心配してくれるって嬉しいことだなぁ・・」としみじみと感じて「大丈夫だよ!無事ですよ!」とメールを返信していると元気が出てきて「そうださぞかし親は心配してるだろう、早く連絡しなくては」と実家に何度が電話してみるが全く通話がつながらず、やっとつながった実家の固定電話は留守でだれも出ないししかも留守電にもなってないという・・もう、ウチの親のノン気なことといったら・・まぁこの親から生まれてるからこその私のタフさなので、これは想定してたことなので今は緊急時だし私は全く平気なので落ち着いたら電話しようと諦めました。ただ今回メールとツイッターがかなり機能してたのでいろんな情報とやりとりができたので助かりました。これはホントに良かった一人心細かったけど勇気付けられました。そしてとりあえず飯食っとこうと手早く冷凍食品の牛丼をチンと温めてお腹いっぱいになって完全に落ち着いたらものすごい眠気に襲われて眠くて眠くて、でもこのいつまた強い地震がくるか分からない余震が続いていたので今寝たら逃げられないぞ!と気を奮い立たせていたんだけどそのままウトウトと座椅子で寝てしまって、その後夜遅くに起きて改めて実家へ電話、やっと母が出て「あぁ生きとったね!」と一言、思わず笑ってしまいました。実家は私の携帯番号の不在着信が残ってたので「とりあえず娘は生きてる」と分かってたからねとのこと。やっぱウチの親は賢明な人たちだなぁと。怪我もしてないしライフラインも止まってないし食べ物にも全く困ってないことを伝え、お互い安堵で笑って会話を終えまして、私は次の日仕事だったので怖かったがやれることはやっておかなければ、非常時こそ通常生活できることはやっとくべきだと風呂に入りお弁当の用意をして就寝しました。でも、余震で何度も起きたけどもね。 

*1:自宅は2階なので地震のときは下から徐々に揺れを感じるのです